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Alt81'S Report
組み合わせの醍醐味

ファスナーと同様に見たことのない人はいないパーツ、ホック。そのホックの中でもバネを利用して絶妙な開け閉めのしやすさを実現しているのが通称「バネホック」と呼ばれている部品だ。「アタマ」「バネ」「ゲンコ」「ホソ」(呼び方は人によって異なる)の4つのパーツで構成されているバネホックは皆さんの身の回りにも必ずあり、普遍的なもの。このバネホックの構造は図を見ていただくほうが理解が早いだろう。
バネホックの4つのパーツは1つでも欠けると機能しないため、セットになって販売されていることがほとんどだが、実は”組み合わせ”を変更するのは自由。その例を我々、Alt81を例にご説明しよう(使い方によって各パーツの形状は異なります。下記mark_名刺入れ02の各パーツです)。

独特の音と、開けやすい高さの「ゲンコ」

例えばホックの突起部分でもある「ゲンコ」。Alt81では旋盤加工で作る真鍮削り出しのものを採用している。該当商品のページでも記載はあるが、真鍮にすることでバネホックを閉める際の音が違ってくるのだ。高音の「パチッ」という音が響くことで、心地よくなり、何度も開け閉めをしたくなるほど。 次に土台部分を見てほしい。一般的に採用されているプレス機によって製造されたものは平らになっていることが多いのだが、削り出しのものは少し盛り上がっている。このちょっとした膨らみは高級感を醸し出す以外にも、「バネ」との接合箇所に少し高さが出るため、指がひっかかりやすく、フラップ等が開けやすくなる。他にも開ける際に指の腹で開けやすいため、爪などで革を引っ掻いてしまうような素材へのダメージも軽減させることができる。 そんなゲンコはメーカーによって形に微妙な違いがあるのも面白い。だが、これ以上はディープな話になってしまい、収拾もつかないのでやめておきたい。

※ 左/Alt81のバネとゲンコ 右/一般的なバネとゲンコ

「バネ」の耐久性

次は「バネ」を見てみよう。Alt81の使用している「バネ」も「ゲンコ」同様、素材は真鍮でできているが、実はこの「バネ」の中にある線(以後「バネ線」)だけが「リン青銅」という金属でできている。すべてが真鍮というわけではないのだ。ではなぜこの部分だけがリン青銅なのか。それはリン青銅が真鍮に比べ強度や耐摩耗性に優れ、また、バネ性に優れているからだ。バネホックは何千回、何万回と開け閉めをするため、特に最後のバネ性は重要になってくる。バネホックが緩くなり閉まらなくなることは、このリン青銅ではあまり見受けられない。要は壊れにくいのだ。

※ 赤いパーツが「バネ線」=「リン青銅」の部分です。

壊れにくいという話が出たので余談にはなるが、この「バネ」の適正な取付の向きについて説明をしておこう。それは「バネホックを開閉する方向と平行にバネ線がくるように設置する」というもの。これによって、バネホックの耐久性に若干の違いが出てくる。開ける方向に力が加わるため、垂直にバネ線があるとそちらに「ゲンコ」の突起による不要な力がかかってしまい少しずつ耐性を落としてしまうからだ。無論、職人も一寸の狂いもなく100%平行につけられるものでもないし、むしろ使っているうちに少し緩み回転してしまい、平行でなくなってしまうこともある。しかし、そうなることで壊れてしまうというものではないのでご安心いただきたい。

掛け算がオリジナリティを生む

この他にもAlt81には「アタマ」に採用されている金具の厚みや仕上げ方法にも蘊蓄があるのだが、すべてのバネホックに採用されているわけではないので割愛させていただく。ここで言いたいのはこれらの細かい事柄の掛け合わせがブランドのオリジナリティにつながっている点だ。一つ一つのこだわりにはそのブランド固有のものはないが、掛け合わせることで、かなり個性的なものになる。そういった小さな違いにブランドの考え方が現れ、それがアイデンティティへと繋がっていく。

Alt81'S Report
組み合わせの醍醐味

ファスナーと同様に見たことのない人はいないパーツ、ホック。そのホックの中でもバネを利用して絶妙な開け閉めのしやすさを実現しているのが通称「バネホック」と呼ばれている部品だ。「アタマ」「バネ」「ゲンコ」「ホソ」(呼び方は人によって異なる)の4つのパーツで構成されているバネホックは皆さんの身の回りにも必ずあり、普遍的なもの。このバネホックの構造は図を見ていただくほうが理解が早いだろう。
バネホックの4つのパーツは1つでも欠けると機能しないため、セットになって販売されていることがほとんどだが、実は”組み合わせ”を変更するのは自由。その例を我々、Alt81を例にご説明しよう(使い方によって各パーツの形状は異なります。下記mark_名刺入れ02の各パーツです)。

写真

独特の音と、開けやすい高さの「ゲンコ」

例えばホックの突起部分でもある「ゲンコ」。Alt81では旋盤加工で作る真鍮削り出しのものを採用している。該当商品のページでも記載はあるが、真鍮にすることでバネホックを閉める際の音が違ってくるのだ。高音の「パチッ」という音が響くことで、心地よくなり、何度も開け閉めをしたくなるほど。 次に土台部分を見てほしい。一般的に採用されているプレス機によって製造されたものは平らになっていることが多いのだが、削り出しのものは少し盛り上がっている。このちょっとした膨らみは高級感を醸し出す以外にも、「バネ」との接合箇所に少し高さが出るため、指がひっかかりやすく、フラップ等が開けやすくなる。他にも開ける際に指の腹で開けやすいため、爪などで革を引っ掻いてしまうような素材へのダメージも軽減させることができる。 そんなゲンコはメーカーによって形に微妙な違いがあるのも面白い。だが、これ以上はディープな話になってしまい、収拾もつかないのでやめておきたい。

写真
※ 左/Alt81のバネとゲンコ 右/一般的なバネとゲンコ

「バネ」の耐久性

写真

次は「バネ」を見てみよう。Alt81の使用している「バネ」も「ゲンコ」同様、素材は真鍮でできているが、実はこの「バネ」の中にある線(以後「バネ線」)だけが「リン青銅」という金属でできている。すべてが真鍮というわけではないのだ。ではなぜこの部分だけがリン青銅なのか。それはリン青銅が真鍮に比べ強度や耐摩耗性に優れ、また、バネ性に優れているからだ。バネホックは何千回、何万回と開け閉めをするため、特に最後のバネ性は重要になってくる。バネホックが緩くなり閉まらなくなることは、このリン青銅ではあまり見受けられない。要は壊れにくいのだ。

写真
※ 赤いパーツが「バネ線」=「リン青銅」の部分です。

壊れにくいという話が出たので余談にはなるが、この「バネ」の適正な取付の向きについて説明をしておこう。それは「バネホックを開閉する方向と平行にバネ線がくるように設置する」というもの。これによって、バネホックの耐久性に若干の違いが出てくる。開ける方向に力が加わるため、垂直にバネ線があるとそちらに「ゲンコ」の突起による不要な力がかかってしまい少しずつ耐性を落としてしまうからだ。無論、職人も一寸の狂いもなく100%平行につけられるものでもないし、むしろ使っているうちに少し緩み回転してしまい、平行でなくなってしまうこともある。しかし、そうなることで壊れてしまうというものではないのでご安心いただきたい。

掛け算がオリジナリティを生む

この他にもAlt81には「アタマ」に採用されている金具の厚みや仕上げ方法にも蘊蓄があるのだが、すべてのバネホックに採用されているわけではないので割愛させていただく。ここで言いたいのはこれらの細かい事柄の掛け合わせがブランドのオリジナリティにつながっている点だ。一つ一つのこだわりにはそのブランド固有のものはないが、掛け合わせることで、かなり個性的なものになる。そういった小さな違いにブランドの考え方が現れ、それがアイデンティティへと繋がっていく。