Detail
紳士の顔になる
(右/1年6カ月使用、オイルメンテナンス済み)
名刺交換の場には随分と慣れたはずだが、いまだに緊張する場面では指先にかいた汗で名刺を湿らせてしまうことがある。歴戦の名刺入れは自分の手の脂汗を名刺交換の度に吸い込み、ふと見ると当初とは異なる風貌になっていた。色が濃くなり、傷も入り、艶が増した姿は自分の成長と被るものがある。ようやく紳士の顔になってきた。
通しマチ:
スタンダードである理由
この名刺入れはスタンダードな形にしようと決めていた。だからこそ使い勝手の良い「通しマチ」を採用。マチが上から下まで同じ幅の「通しマチ」の利点は名刺がまっすぐ綺麗に入り収納出来ることと容量がたっぷりとあること。track_名刺入れ_01はAlt81の他の名刺入れと異なり前段(名刺収納部分)と表版(外装)が独立した構造になっていて、マチの部分が一つがパーツになっている。これが「通しマチ」なのだが、Alt81の通しマチには細かい箇所に気を配った技術がいくつも込められている。
通しマチ:
細部に宿るこだわり
例えば表版の革と通しマチとを縫い合わせる際、縫製される側の角にあたる部分は革に切込みを入れることなく90度に折り曲げて直角を作っている。これは切込みを入れないことで角部分の美しさを際立てるためだ。さらに直角に曲げた際にマチの内側に余る革を納まりが良いように美しく折り畳んでいる。目立ちにくい箇所ではあるが、職人技術の高さが発揮されるところだ。この通しマチは使っていくうちに革が馴染み、形はそのままでマチだけ徐々にペタンとほど良い薄さに変化することも魅力の一つ。定番の形だからこそ細かいところで技が光る、Alt81の真骨頂だ。
大容量
「通しマチ」が大容量を可能にさせる。メインポケットには約50枚もの名刺が入るので名刺を切らす心配がなく、またスッキリと名刺の頭を揃えて綺麗に収納出来る。(※図①)また、いただいた名刺を分けて収納出来るようにメインポケットの下段に一つとカブセの裏にアオリポケットをそれぞれ装備。特に単体のアオリポケットは必要に応じてさっと名刺を挿し込み収めることが出来るため使い勝手が良い。(※図②)
内装に別の革
表版に使われているシェイドワックスレザーはAlt81随一のオイルを含んだ革。このオイルは長期間、油分を吸収するものと密着させ動かさずに置いているとオイルが移行することもある。ゆえに革に含まれるオイルが自分のストックしておいた名刺に染み込んでしまっては恰好がつかない。そのため内装には名刺にワックスの油分が染み込まないように別のヌメ革を使用している。勿論、Alt81ゆえに内装の革も素上げの革なので革の魅力である色艶といった革の変化が愉しめる。
シャープな曲線ライン
カブセを開けるとすっきりとしたシャープな印象を受ける。その理由は前段ポケットとアオリポケットの縁に丁寧に引かれたネンだ。熱と圧力によってラインを入れるネン引きだが同じ力且つ同じ速さで引く技術が求められ、しかもやり直しのきかない作業ゆえに難易度が高い。だがこのラインがあるのとないのとでは見た目の引き締まり具合が全く違う。この名刺入れにある2か所の美しい曲線にネンを引くことで一層曲線が際立ち、名刺入れを開けた時のアクセントになるのだ。
丁寧なコバ処理
表版の革の断面には革の層が見えないようにペーパー掛けを行った後、コバ塗りを丁寧に施している。整った断面がより一層見映えを引き立て、横から見た時にも美しく映える。
糸処理のひと手間
※こちらの画像は別商品の「糊止め」をしている画像です。
通常、糸処理は縫製した後に糸を短く切り軽く熱処理をするだけの場合が多い。だがAlt81ではミシンで縫製した後、糸にわざわざ糊を付け針穴に挿し込む「糊止め」を施している。手間はかかるが見た目に美しく、長く使う中で使用中の糸ほつれが起こりにくい作りになっている。
琴線に触れる2色
名刺入れに使用されているこの2色の色名は「ダークブラウン」と「藍鉄」。ダークブラウンは茶系のスーツを着ている人に、藍鉄は黒系のスーツを着ている人に好まれる傾向があるが、どちらも色が濃く黒っぽく見え、派手さがないために持つ人を選ばない。ただ、見かけることの少ない色味であるため、こだわりの強い人の目は確実に奪ってしまうだろう。琴線に触れるとはまさにこのことだ。
Leather
濃淡の陰影が呼び起こす魅力
シェイドワックスレザーは、色の濃淡が醸すアンティックな雰囲気と張りのある銀面の美しさが紳士的な上品さを滲ませる。この色の濃淡は、職人自らの手で何度もワックスを丁寧に塗り重ねて生まれる色ムラ。あえて不均一に染み込ませた絶妙な濃淡と陰影は革に奥行きを加え、また赤味がかった褐色をより魅力的に映し出す。じつはこの革は「真面目な中に潜むワイルドさ」を持つお客様をイメージしてAlt81が1から作った革。一見すると控え目で落ち着いている、しかし素上げ革特有のトラやバラキズが堂々たる革の風格を隠しきれない。
Size
■ サイズ(外寸)
縦: 約75㎜
横: 約110㎜
マチ:約15㎜
■ 重量
約45g
■ スペック
マチ付きポケット×1
マチなしポケット×2
名刺容量:約50枚
■ 素材
革/シェイドワックスレザー
内装革/牛革(ヘビタンなめし)
通しマチ:
スタンダードである理由
この名刺入れはスタンダードな形にしようと決めていた。だからこそ使い勝手の良い「通しマチ」を採用。マチが上から下まで同じ幅の「通しマチ」の利点は名刺がまっすぐ綺麗に入り収納出来ることと容量がたっぷりとあること。
track_名刺入れ_01はAlt81の他の名刺入れと異なり前段(名刺収納部分)と表版(外装)が独立した構造になっていて、マチの部分が一つがパーツになっている。これが「通しマチ」なのだが、Alt81の通しマチには細かい箇所に気を配った技術がいくつも込められている。
通しマチ:
細部に宿るこだわり
例えば表版の革と通しマチとを縫い合わせる際、縫製される側の角にあたる部分は革に切込みを入れることなく90度に折り曲げて直角を作っている。これは切込みを入れないことで角部分の美しさを際立てるためだ。さらに直角に曲げた際にマチの内側に余る革を納まりが良いように美しく折り畳んでいる。目立ちにくい箇所ではあるが、職人技術の高さが発揮されるところだ。この通しマチは使っていくうちに革が馴染み、形はそのままでマチだけ徐々にペタンとほど良い薄さに変化することも魅力の一つ。定番の形だからこそ細かいところで技が光る、Alt81の真骨頂だ。
大容量
「通しマチ」が大容量を可能にさせる。メインポケットには約50枚もの名刺が入るので名刺を切らす心配がなく、またスッキリと名刺の頭を揃えて綺麗に収納出来る。(※図①)また、いただいた名刺を分けて収納出来るようにメインポケットの下段に一つとカブセの裏にアオリポケットをそれぞれ装備。特に単体のアオリポケットは必要に応じてさっと名刺を挿し込み収めることが出来るため使い勝手が良い。(※図②)
内装に別の革
表版に使われているシェイドワックスレザーはAlt81随一のオイルを含んだ革。このオイルは長期間、油分を吸収するものと密着させ動かさずに置いているとオイルが移行することもある。ゆえに革に含まれるオイルが自分のストックしておいた名刺に染み込んでしまっては恰好がつかない。そのため内装には名刺にワックスの油分が染み込まないように別のヌメ革を使用している。勿論、Alt81ゆえに内装の革も素上げの革なので革の魅力である色艶といった革の変化が愉しめる。
シャープな曲線ライン
カブセを開けるとすっきりとしたシャープな印象を受ける。その理由は前段ポケットとアオリポケットの縁に丁寧に引かれたネンだ。熱と圧力によってラインを入れるネン引きだが同じ力且つ同じ速さで引く技術が求められ、しかもやり直しのきかない作業ゆえに難易度が高い。だがこのラインがあるのとないのとでは見た目の引き締まり具合が全く違う。この名刺入れにある2か所の美しい曲線にネンを引くことで一層曲線が際立ち、名刺入れを開けた時のアクセントになるのだ。
丁寧なコバ処理
表版の革の断面には革の層が見えないようにペーパー掛けを行った後、コバ塗りを丁寧に施している。整った断面がより一層見映えを引き立て、横から見た時にも美しく映える。
糸処理にもひと手間
通常、糸処理は縫製した後に糸を短く切り軽く熱処理をするだけの場合が多い。だがAlt81ではミシンで縫製した後、糸にわざわざ糊を付け針穴に挿し込む「糊止め」を施している。手間はかかるが見た目に美しく、長く使う中で使用中の糸ほつれが起こりにくい作りになっている。
※こちらの画像は別商品の「糊止め」をしている画像です。
琴線に触れる2色
名刺入れに使用されているこの2色の色名は「ダークブラウン」と「藍鉄」。ダークブラウンは茶系のスーツを着ている人に、藍鉄は黒系のスーツを着ている人に好まれる傾向があるが、どちらも色が濃く黒っぽく見え、派手さがないために持つ人を選ばない。ただ、見かけることの少ない色味であるため、こだわりの強い人の目は確実に奪ってしまうだろう。琴線に触れるとはまさにこのことだ。
■ サイズ(外寸)
縦: 約75㎜
横: 約110㎜
マチ:約15㎜
■ 重量
約45g
■ スペック
マチ付きポケット×1
マチなしポケット×2
名刺容量:約50枚
■ 素材
革/シェイドワックスレザー
内装革/牛革(ヘビタンなめし)