Alt81が選んだ真鍮鋳物の魅力
MATERIAL CONTENTS 【brass】 vol.3-2
出来を決める、微細な技術
木枠の中に鋳型を入れ、その周りを砂で敷き固め、鋳型の表面が上下の型の接合面になるよう砂を削る「見切り」を行います。その際、溶けた金属がしっかり行き渡るよう製品の形状によって金属を流し込む注ぎ口「湯口」や、湯(溶かした金属)の通り道「湯道」の角度を計算して砂型を形成していきます。
この手込め作業は、とくに製品の出来に直結する重要工程。難しいのは大きく3点。
①砂を固める硬さ ②見切り ③湯道の確保。
砂の硬さは、砂が崩れず、且つ溶けた金属が固まる際に放出されるガスが程良く抜けやすい、絶妙な硬さが求められます。まさに長年培った職人の手の感覚が物を言う工程。
さらに「見切り」は、製品の良し悪しを決める作業。砂を削りすぎればバリ(溶けた金属が型の合わせ目等の隙間にはみ出して出来る薄い突出部)が出来、製品になりません。逆に砂を盛りすぎれば湯道に微量な砂が崩れて入り、鋳物の表面にピンホール(小さな気泡上の素)が出来てしまうため、見映えに大きく関わります。 完成した1つの砂型に真鍮を流す作業は1度きり。なぜなら製品を砂から外す際、砂型は壊すからです。製品数に応じていくつもの砂型を作り、すばやく且つひたすら細やかな手作業の繰り返し――この作業を職人は「面倒をみる」と表現します。この技術が製品の違いとなって現れる。これがAlt81がこの真鍮鋳物を採用した理由です。
(左から)見切り前 / 見切り後 / 砂が崩れないよう慎重に鋳型を外す / 完成した片面の砂型 / 完成した上下の木枠を重ね、ようやく1つの砂型が完成する
MATERIAL CONTENTS 【brass】 vol.3
出来を決める、微細な技術
木枠の中に鋳型を入れ、その周りを砂で敷き固め、鋳型の表面が上下の型の接合面になるよう砂を削る「見切り」を行います。その際、溶けた金属がしっかり行き渡るよう製品の形状によって金属を流し込む注ぎ口「湯口」や、湯(溶かした金属)の通り道「湯道」の角度を計算して砂型を形成していきます。
この手込め作業は、とくに製品の出来に直結する重要工程。難しいのは大きく3点。①砂を固める硬さ ②見切り ③湯道の確保。砂の硬さは、砂が崩れず、且つ溶けた金属が固まる際に放出されるガスが程良く抜けやすい、絶妙な硬さが求められます。まさに長年培った職人の手の感覚が物を言う工程。
さらに「見切り」は、製品の良し悪しを決める作業。砂を削りすぎればバリ(溶けた金属が型の合わせ目等の隙間にはみ出して出来る薄い突出部)が出来、製品になりません。逆に砂を盛りすぎれば湯道に微量な砂が崩れて入り、鋳物の表面にピンホール(小さな気泡上の素)が出来てしまうため、見映えに大きく関わります。 完成した1つの砂型に真鍮を流す作業は1度きり。なぜなら製品を砂から外す際、砂型は壊すからです。製品数に応じていくつもの砂型を作り、すばやく且つひたすら細やかな手作業の繰り返し――この作業を職人は「面倒をみる」と表現します。この技術が製品の違いとなって現れる。これがAlt81がこの真鍮鋳物を採用した理由です。
※ (左から)見切り前 / 見切り後 / 砂が崩れないよう慎重に鋳型を外す / 完成した片面の砂型 / 完成した上下の木枠を重ね、ようやく1つの砂型が完成する