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Alt81'S Report
人工スエードの深淵

人工スエードとは何か

店頭でmark_ラウンド長財布をご覧になっているお客様から「内装はスエードですか?」と聞かれることが多々ある。見た目に美しく、触り心地は滑らかで気持ちがいい。確かにスエードと勘違いしてしまうのも頷けるが、実は「ボンセーヌ」という起毛の生地だ。これら起毛の生地は「人工スエード」と呼ばれており、非常に高度な技術で作られている。また、それゆえに世界シェアの大半を日本のメーカーが占めている素材だ。用途は高級家具からプレタポルテのような高級既成服まで幅広く、今やなくてはならない存在にまでなっている。そんな技術力と上質感を持つ人工スエードをAlt81が使用している理由を説明しよう。
写真 / mark_ラウンド長財布02

強度の理由

自動車のシートや靴のインソールなどにも使用されている人工スエードは摩擦に非常に強く、強度もある。同等の厚みの本革と比べてもその強度に引けを取らないばかりか、比較する革によっては人工スエードの方が高い強度を示すこともあるほどだ。また、この生地は革と同様にほつれることがない。革は繊維が複雑に絡み合うためにほつれないことは知られているが、この生地がほつれない理由は何か。

その答えは生地の構造にある。一般的な生地である布は経糸と緯糸により織られて構成されているが、ボンセーヌをはじめとする人工スエードはポリエステルが原料の超極細繊維が複雑に絡み合い構成される一層構造。ここでいう超極細繊維の1本あたりの繊維の太さは髪の毛の数百分の1ほどしかなく、電子顕微鏡で見ないとわからないほどに細く長い。それらが束になりようやく目視できるくらいの1本の繊維となる。その繊維をそれぞれ異なった役割を持たせた3つの層に分けて構成させ、さらに様々な処理を行い一枚の生地に仕上げる。長い繊維を立体的に絡ませて作るため、いわゆる「織っていない布」となり、織っていないために布の端がほつれることがなく、どこを裁断しても綺麗な断面を形成することができる。

写真
※ボンセーヌの断面図/繊維が複雑に絡み合っている

漂う高級感

そしてなんといっても触れた時に感じる高級感は筆舌しがたい。この高級感が生まれる理由は毛足が整っていることに起因する。超極細繊維を絡み合わせて人工的に毛羽立たせた構造は高級なスエード革特有の、生地表面を指で撫でた際に毛の方向が変わり、色が変わったよう見える『フィンガーマーク』が出る。指先で触れただけでもわかる滑らかな肌触りは感触も良く、それが高い上質感につながっているのだ。 また、この起毛は「カード段でカードの出し入れがスムーズに行える」といった機能的な一役も買っている。プラスチックのカードにありがちな天然皮革のオイル成分や、合成皮革であることが原因のカードと素材が貼りついてしまうといった心配もない。このように本来、人工スエードは財布の内装に適した素材なのだが内装用の生地に採用するには価格が高いため、使用することはあまり一般的ではない。こういった細かな素材の使い方も財布を選ぶ際には一緒に調べてみると面白いかもしれない。

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人工スエードとは何か

店頭でmark_ラウンド長財布をご覧になっているお客様から「内装はスエードですか?」と聞かれることが多々ある。見た目に美しく、触り心地は滑らかで気持ちがいい。確かにスエードと勘違いしてしまうのも頷けるが、実は「ボンセーヌ」という起毛の生地だ。これら起毛の生地は「人工スエード」と呼ばれており、非常に高度な技術で作られている。また、それゆえに世界シェアの大半を日本のメーカーが占めている素材だ。用途は高級家具からプレタポルテのような高級既成服まで幅広く、今やなくてはならない存在にまでなっている。そんな技術力と上質感を持つ人工スエードをAlt81が使用している理由を説明しよう。


写真 / mark_ラウンド長財布02

強度の理由

自動車のシートや靴のインソールなどにも使用されている人工スエードは摩擦に非常に強く、強度もある。同等の厚みの本革と比べてもその強度に引けを取らないばかりか、比較する革によっては人工スエードの方が高い強度を示すこともあるほどだ。また、この生地は革と同様にほつれることがない。革は繊維が複雑に絡み合うためにほつれないことは知られているが、この生地がほつれない理由は何か。

その答えは生地の構造にある。一般的な生地である布は経糸と緯糸により織られて構成されているが、ボンセーヌをはじめとする人工スエードはポリエステルが原料の超極細繊維が複雑に絡み合い構成される一層構造。ここでいう超極細繊維の1本あたりの繊維の太さは髪の毛の数百分の1ほどしかなく、電子顕微鏡で見ないとわからないほどに細く長い。それらが束になりようやく目視できるくらいの1本の繊維となる。その繊維をそれぞれ異なった役割を持たせた3つの層に分けて構成させ、さらに様々な処理を行い一枚の生地に仕上げる。長い繊維を立体的に絡ませて作るため、いわゆる「織っていない布」となり、織っていないために布の端がほつれることがなく、どこを裁断しても綺麗な断面を形成することができる。

写真
※ボンセーヌの断面図 / 繊維が複雑に絡み合っている

漂う高級感

そしてなんといっても触れた時に感じる高級感は筆舌しがたい。この高級感が生まれる理由は毛足が整っていることに起因する。超極細繊維を絡み合わせて人工的に毛羽立たせた構造は高級なスエード革特有の、生地表面を指で撫でた際に毛の方向が変わり、色が変わったよう見える『フィンガーマーク』が出る。指先で触れただけでもわかる滑らかな肌触りは感触も良く、それが高い上質感につながっているのだ。

また、この起毛は「カード段でカードの出し入れがスムーズに行える」といった機能的な一役も買っている。プラスチックのカードにありがちな天然皮革のオイル成分や、合成皮革であることが原因のカードと素材が貼りついてしまうといった心配もない。このように本来、人工スエードは財布の内装に適した素材なのだが内装用の生地に採用するには価格が高いため、使用することはあまり一般的ではない。こういった細かな素材の使い方も財布を選ぶ際には一緒に調べてみると面白いかもしれない。