
内ポケットに潜む鏃
arrow 名刺入れ01
Detail
研がれた鋼
この商品に使われているのはP&Dバッファローカーフ。ワイルドなシボにはバッファロー特有の荒々しさがあり、ギラついた光沢感は「鋼」のイメージを抱かせる。このイメージは使い続けることで強くなっていく。シボは次第に凹凸を残しながら潰れてゆき、ギラついた光沢感は落ち着いた艶感へ変化。ただの「鋼」が人の力で「研がれた鋼」になっていくのだ。名刺入れというビジネスでは必携のアイテムだからこそ隙は見せられない。相手に自分が戦い抜いてきたことを初対面でも感じてもらう。この艶は次第に革を「自分に合わせて研いだ鋼」へと変化させ続けるだろう。
伝統の風琴マチ:
3つの利点
この名刺入れの最大の特徴は内装に施された「風琴マチ」と言われる海外にはない、日本独自の伝統技法。極めて手間のかかるこの風琴マチがもたらす利点は大きく分けて3つ。まず1つは名刺が斜めにならず美しく収納出来る点。これはマチの構造に秘密がある。一般的なマチは内側に折り込まれているが風琴マチは外側に折り込まれているため名刺入れの実寸幅=有効寸法となり、幅が広い分まとまりのある綺麗な収納が可能になるのだ。(※図①)2つめは名刺が引っかからず、出し入れがしやすい点。こちらも有効寸法が大きいことが理由だ。(※図②)3つめはメインポケットを含むカード段3つを用意しているのに全体の厚みが薄い点。(※写真③)一般的なマチなら同数のポケットを組み込むと作り上、必要以上に厚みが出てしまう。すっきりとした作りが可能な風琴マチだからこそ成せる機能性なのだ。
伝統の風琴マチ:
日本人の粋な感覚
利点の多い風琴マチだが作りは非常に難しい。革を裁断するために作る型紙は複雑な形となり、さらに製作過程で同時に行わなければならない複数の作業が発生する。それが風琴マチを作ることが出来る職人が極僅かおらず、それゆえに風琴マチが一般の商品にあまり採用されない理由だ。しかし、前述の使い勝手の良さと中身が入っている時と入っていない時で厚さを大きく変えるという人が気づきにくい考え方は日本人ならではの粋な感覚なのかもしれない。
ひと手間がもたらす効果:
化粧裁ちと三本ネン
「化粧裁ち」とはへり返し(断面を包むようにして革を裏側に折り返す手法)などを行った際に出る、余分なへり部分の革をカットする手法。専用の道具を使い余分な革を落としていく。化粧裁ちは常に縫製が済んだ後に行うのだが、特にカード段との接合点は殊更に手間がかかる。しかしこの作業をすることで全体の印象をスッキリと綺麗に仕上げることが出来るのだから手間は惜しまない。そうして化粧裁ちを行った部分に、仕上げとして行うのが「三本ネン」だ。ネン(縁に施されたライン)を引く理由は見た目を引き締めるものだが、通常は一本。それを三本引く。その三本のネンの中でも化粧裁ちを行った部分に熱を帯びたヘラでネンを引く「ころしネン」を入れることで若干余っていた革の縁をしっかりと抑え込む。こうすることで柔らかい革が浮いてしまうのを防ぐのだ。目立ちにくいひと手間を重ねることが次第に差を生み出していく。ひと手間のもたらす効果は大きい。
十分な収納量
さらに3つのポケットを装備
メインポケットには約30枚の名刺が余裕をもって収納可能。(※図①)また、それ以外にベタポケットを3つも装備。(※図②)このベタポケットは収納量が多いわけではないが3つもあるので、いただいた名刺を目的に応じて分けて収納したりすることができる。メインポケットに風琴マチを施しているためにポケット数が多いにも関わらず薄さを実現で出来ている点が嬉しい。
長く使い続けるための
秘策と美しさをカード段に
この名刺入れのカード段には一目見ただけではわからない丁寧な手作業が組み込まれている。まずカード段の強度をあげるために、出し入れする頻度が高いカードポケットには全て「へり返し」(※図①)を施し、さらにその上からまっすぐステッチをかけている。使っていくうちに起こる革の伸びや切れなどの防止するために加えたこのひと手間は長く使い続けるための工夫である。またカード段にもくっきりとネン引きを施した。(※図②)同じ力かつ同じスピードで引く技術が必要なこの作業は極めて難しいが、この直線ラインがあるのとないのでは実際、手にした時の見た目のシャープさが全く違う。
丁寧な菊寄せ
カブセ裏の角には、小さな曲線に沿って丁寧にひだを寄せてまとめる「菊寄せ」を施している。丁寧な職人の手練はもちろんだが、使用しているP&Dバッファローカーフの柔軟性もこの作りにマッチしており、非常に美しい仕上がりだ。
糸処理のひと手間
通常、糸処理は縫製した後に糸を短く切り軽く熱処理をするだけの場合が多い。だがAlt81ではミシンで縫製した後、糸にわざわざ糊を付け針穴に挿し込む「糊止め」を施している。手間はかかるが見た目に美しく、長く使う中で使用中の糸ほつれが起こりにくい作りになっている。
※こちらの画像は別商品の「糊止め」をしている画像です。
Leather
荒々しい水牛革に纏わせた光沢が、
「品のあるワイルド」を構築
P&Dバッファローカーフはシュリンクさせた水牛特有のワイルドなシボと表面を纏う上品な艶が大人の色気を醸し出す。この革が放つ個性的な雰囲気は、仕事に自分流の愉しみ方を心得ている持ち主であることをつい滲ませてしまう。毎日ガシガシ使えるタフさも魅力。独特のコシのある風合いは使うほどに馴染み、艶は一度落ち着いた後再度光沢を生む――この変化こそ持ち主の満足度を上げる。大人の上品さの中に、強靭で無骨な力強さを象徴するP&Dバッファローカーフ。ぜひ「品のあるワイルド」を体感していただきたい。
シボの好みを
お選びいただけます
シボの凹凸でその印象を大きく変えるP&Dバッファローカーフ。店頭でもお客様によって好みが分かれるこちらの素材に限り「シボの粗いもの(右列)」「シボの細かいもの(左列)」、いずれかをお選びいただけます。粗いものはよりワイルドに、細かいものは上品な印象に。ぜひお好みをご指定ください。
Size
■ サイズ(外寸)
縦: 約80㎜
横: 約110㎜
マチ:約15㎜
■ 重量
約55g
■ スペック
マチ付きポケット×1
マチなしポケット×3
名刺容量:30枚
■ 素材
革/P&Dバッファローカーフ
内装生地/ナイロン
「内ポケットに潜む鏃」
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研がれた鋼
この商品に使われているのはP&Dバッファローカーフ。ワイルドなシボにはバッファロー特有の荒々しさがあり、ギラついた光沢感は「鋼」のイメージを抱かせる。このイメージは使い続けることで強くなっていく。シボは次第に凹凸を残しながら潰れてゆき、ギラついた光沢感は落ち着いた艶感へ変化。ただの「鋼」が人の力で「研がれた鋼」になっていくのだ。名刺入れというビジネスでは必携のアイテムだからこそ隙は見せられない。相手に自分が戦い抜いてきたことを初対面でも感じてもらう。この艶は次第に革を「自分に合わせて研いだ鋼」へと変化させ続けるだろう。
伝統の風琴マチ:
3つの利点
この名刺入れの最大の特徴は内装に施された「風琴マチ」と言われる海外にはない、日本独自の伝統技法。極めて手間のかかるこの風琴マチがもたらす利点は大きく分けて3つ。まず1つは名刺が斜めにならず美しく収納出来る点。これはマチの構造に秘密がある。一般的なマチは内側に折り込まれているが風琴マチは外側に折り込まれているため名刺入れの実寸幅=有効寸法となり、幅が広い分まとまりのある綺麗な収納が可能になるのだ。(※図①)2つめは名刺が引っかからず、出し入れがしやすい点。こちらも有効寸法が大きいことが理由だ。(※図②)3つめはメインポケットを含むカード段3つを用意しているのに全体の厚みが薄い点。(※写真③)一般的なマチなら同数のポケットを組み込むと作り上、必要以上に厚みが出てしまう。すっきりとした作りが可能な風琴マチだからこそ成せる機能性なのだ。
ひと手間がもたらす効果:
化粧裁ちと三本ネン
「化粧裁ち」とはへり返し(断面を包むようにして革を裏側に折り返す手法)などを行った際に出る、余分なへり部分の革をカットする手法。専用の道具を使い余分な革を落としていく。化粧裁ちは常に縫製が済んだ後に行うのだが、特にカード段との接合点は殊更に手間がかかる。しかしこの作業をすることで全体の印象をスッキリと綺麗に仕上げることが出来るのだから手間は惜しまない。そうして化粧裁ちを行った部分に、仕上げとして行うのが「三本ネン」だ。ネン(縁に施されたライン)を引く理由は見た目を引き締めるものだが、通常は一本。それを三本引く。その三本のネンの中でも化粧裁ちを行った部分に熱を帯びたヘラでネンを引く「ころしネン」を入れることで若干余っていた革の縁をしっかりと抑え込む。こうすることで柔らかい革が浮いてしまうのを防ぐのだ。目立ちにくいひと手間を重ねることが次第に差を生み出していく。ひと手間のもたらす効果は大きい。
十分な収納量
さらに3つのポケットを装備
メインポケットには約30枚の名刺が余裕をもって収納可能。(※図①)また、それ以外にベタポケットを3つも装備。(※図②)このベタポケットは収納量が多いわけではないが3つもあるので、いただいた名刺を目的に応じて分けて収納したりすることができる。メインポケットに風琴マチを施しているためにポケット数が多いにも関わらず薄さを実現で出来ている点が嬉しい。
長く使い続けるための
秘策と美しさをカード段に
この名刺入れのカード段には一目見ただけではわからない丁寧な手作業が組み込まれている。まずカード段の強度をあげるために、出し入れする頻度が高いカードポケットには全て「へり返し」(※図①)を施し、さらにその上からまっすぐステッチをかけている。使っていくうちに起こる革の伸びや切れなどの防止するために加えたこのひと手間は長く使い続けるための工夫である。またカード段にもくっきりとネン引きを施した。(※図②)同じ力かつ同じスピードで引く技術が必要なこの作業は極めて難しいが、この直線ラインがあるのとないのでは実際、手にした時の見た目のシャープさが全く違う。

丁寧な菊寄せ
カブセ裏の角には、小さな曲線に沿って丁寧にひだを寄せてまとめる「菊寄せ」を施している。丁寧な職人の手練はもちろんだが、使用しているP&Dバッファローカーフの柔軟性もこの作りにマッチしており、非常に美しい仕上がりだ。
糸処理にもひと手間

通常、糸処理は縫製した後に糸を短く切り軽く熱処理をするだけの場合が多い。だがAlt81ではミシンで縫製した後、糸にわざわざ糊を付け針穴に挿し込む「糊止め」を施している。手間はかかるが見た目に美しく、長く使う中で使用中の糸ほつれが起こりにくい作りになっている。
※こちらの画像は別商品の「糊止め」をしている画像です。
■ サイズ(外寸)
縦: 約80㎜
横: 約110㎜
マチ:約15㎜
■ 重量
約55g
■ スペック
マチ付きポケット×1
マチなしポケット×3
名刺容量:30枚
■ 素材
革/P&Dバッファローカーフ
内装生地/ナイロン
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- 価格
-
¥ 14,000 (税込)
- 商品コード
-
108150011
- 備考