上質たる所以
page ラウンド長財布 01
Detail
質感に取り込まれる
このラウンド長財布に使用されている「シルキーカーフ」という革は言葉では表現しにくいほどの極上の質感を持っている。触れた瞬間に柔らかな弾力が手に伝わり、指先を一度横に動かすだけでサラッとした質感を感じ取れ、人と指を惹きつけて離さない。別の商品を購入しようとしていた方がこのラウンド長財布に触れたことでその魅力に取り込まれてしまい、その場で購入する商品を変えてしまった例は枚挙にいとまがない。
落ち着きのある2色
このラウンド長財布はダークブラウンとブラックの2色展開。どちらも決して派手な色味ではない。ブラックは革の質感や弱めの光沢感も影響してか、深く濃い色ではなく、少し淡い黒。ダークブラウンも同様に深すぎることのない発色となっている。硬い印象のブラックか、少し洒落感のあるダークブラウンか、すぐに決まらない方も多そうだ。
革は光沢を纏い、絹になる
( 左:6ヶ月使用 右:未使用 )
シルキーカーフは使うことで色が濃くなっていく。少し淡かった黒が漆黒へ、ダークブラウンも濃褐色へと変化してゆく。しかし、それ以上に艶の上がりの方が持ち主を虜にするだろう。柔らかい質感は少ししっとりと変化し、革が紡ぎだす光沢感は益々持ち主を離さなくなる。この革がシルキーカーフと呼ばれる所以だ。
日本の美「くるみ玉」
上質感を演出するのは革だけではない。「くるみ玉」という江戸時代、着物を着る時に持ち歩く小物によく用いられていた技法の力も大きい。当時、印伝革(鹿革に漆などで絵付けを施した革)を使用した小物は縁にあった漆が引っかかり着物の生地を傷めてしまうことがあり、それを防ぐためにコバ(革の断面)を丸く仕上げたのがくるみ玉の起源だと言われている。このコバ面を丸く包み込む「玉」を作り、その玉に隠れるように細めの糸で細かいステッチをかけることで糸に対する摩擦を減らし細い糸でも十分な耐久性を持つ。このように計算されたくるみ玉は日本の美意識の生み出した結晶だ。
カーブ箇所には考えがある
実はこのくるみ玉を施すことでより作りが複雑になっている箇所がある。それがファスナーのカーブ部分。ここには引き手を引く力による負荷がかかりやすく、破損の原因に繋がり易い。そのため、カーブ箇所はそのトラブルを見越して緩やかな曲線を描くように作り、負荷を軽減させた。この曲線は数ミリの縫い代に影響が出ないよう左右対称にファスナーテープを縫製する(※図②)が、柔らかいシルキーカーフで丸みを帯び立体的なくるみ玉があるとなると通常よりも難易度が高くなる。ファスナーはまさに職人技術の高さがはっきりと見てとれる部分なのだ。
カード段に宿る“Alt81らしさ”
8枚収納可能なカード段は一見、何の変哲もないように見えるが実にAlt81らしい作りが隠されている。まず、指やカードが触れることで起こる革の伸びや切れを防止するために革の断面を包み込むようにして裏側に折り返す「へり返し」を施し、更にその上からステッチをかけている。また、そのヘリをよく見ると上部にピリッとネン(縁に施すライン)が引かれている。柔らかい革質に引き締め効果のあるネン引きはこの上なく上品だ。最後にカードポケットの裏。目には見えないこの箇所には摩擦の少ない起毛生地が使われており、カードの出し入れもスムーズになっている。
内装の秘密
長年、色々なラウンド長財布を使い続けてきた方はこの内装の底を見ると気が付かれるかもしれない。実は内装の底は贅沢にも一枚革のシルキーカーフで仕立てた構造になっている。財布を開いた時の高級感とすっきりとした印象、出し入れする際に紙幣が引っかからない、他の部屋に収納物が移動しないなどの利点があるが、一枚革ではないものと比較すると製作にはかなり手間がかかる。だが、こういったひと工夫が持ち主をさりげなく嬉しくさせる。
内装の底=一枚革で仕立てている
スムーズな開閉を可能にさせる
エクセラファスナー
使用頻度の高いファスナーには壊れにくい頑丈さとスムーズな使用感を求めたい。そこでファスナーの噛み合うひとつひとつの金具「務歯(むし)」を磨き削るひと手間が入ったエクセラファスナーを採用した。通常よりも圧倒的に良い滑りを実現出来、開閉にストレスがない。また、ガッチリと密度高く噛み合った務歯が重厚感と高級感を醸し出し、見た目にも美しい。スムーズに動くからこそ、カーブ部分に負荷がかかりづらくなり壊れにくくもなる。長く使い続けるためにはファスナーにもこだわる必要があるのだ。
小銭入れに極上の使用感を
ラウンド長財布で軽視されがちなのが小銭入れ。マチが薄すぎて中身を取りにくいものも多いがこの小銭入れは片マチが大きく開くように設計されており中が見やすい。さらに小銭を取り出す際に見えにくい奥の下部分に曲線のステッチをかけ小銭が挟まるのを防ぐひと手間を加えた。また、引き手の大きさも考慮。小銭入れの引き手が小さいと外ファスナーを閉めている時に中で動いてしまう。これが外ファスナーを開ける際に変にひっかかり、破損に繋がりやすい。そのため通常よりあえて大きめに設計。閉める際に内側に仕舞うクセを付ける必要はあるが、小さな引き手と比べると使いやすさと壊れにくさは明らかに違う。
※小銭入れの引き手は、閉める際に内側に仕舞うクセを
一枚革の蛇腹は美しい
財布を開いた時に見えるマチの蛇腹は通常、複数枚を繋ぎ合わせて作ることが多いが、見た目をすっきり綺麗に見せるために贅沢に一枚革で仕立てた。革の型紙を作る作業が非常に複雑で難しくなるが、その分、財布を開けた時の見え方が美しい。また、蛇腹にもヘリ返しを施し、しっかりとステッチをかけている。お札や手がよく触れる箇所だけに、長く使っているとステッチをかけているのといないのとでは差が出てくるのだ。
引き手へのコバ処理
ファスナーの引き手は2つあるが、どちらも断面が美しく見えるように丁寧にコバ処理を施している。細かいところだが、よく使用するからこそしっかりと作り込んだ。
糸処理にもひと手間
※こちらの画像は別商品の「糊止め」をしている画像です。
通常、糸処理は縫製した後に糸を短く切り軽く熱処理をするだけの場合が多い。だがAlt81ではミシンで縫製した後、糸にわざわざ糊を付け針穴に挿し込む「糊止め」を施している。手間はかかるが見た目に美しく、長く使う中で使用中の糸ほつれが起こりにくい作りになっている。
Leather
最高級素材を極上に仕上げた、
シルキーカーフ
シルキーカーフはまさに「選び抜かれた素材」。最高級品質であるフランス産カーフのキメの細かさが引き立つよう銀面に上品な光沢を纏わせた優雅な表情は、まさに上質感と美しさを放つ。そして触れれば一瞬で分かる、しなやかで吸いつくようになめらかな感触とふわっと肉厚で弾力ある柔らかな革質――まるで「絹」のようなシルキーカーフは革そのものの上質さだけで勝負出来る素材。使いはじめから分かる極上の手触りと、世界的に稀少な革を手にしているというこの上ない優越感を存分にご堪能いただきたい。
シボの好みをお伝えください
シルキーカーフは繊維のキメが非常に細かいため、シボの大きさで見た目や触り心地に個体差が出ます。写真上部は「シボの粗いもの」で、写真下部は「シボの細かいもの」の一例です。シルキーカーフ特有のフワッとした質感がより感じられるシボ粗め、触り心地がまさに赤ちゃんの肌を思い起こさせるシボ細かめ。どちらも極上の触り心地であることに違いはありませんが、ご希望のお客様は是非、購入時のお問い合わせフォームよりご指示くださいませ。
「 上質たる所以」
page_ラウンド長財布01
質感に取り込まれる
このラウンド長財布に使用されている「シルキーカーフ」という革は言葉では表現しにくいほどの極上の質感を持っている。触れた瞬間に柔らかな弾力が手に伝わり、指先を一度横に動かすだけでサラッとした質感を感じ取れ、人と指を惹きつけて離さない。別の商品を購入しようとしていた方がこのラウンド長財布に触れたことでその魅力に取り込まれてしまい、その場で購入する商品を変えてしまった例は枚挙にいとまがない。
落ち着きのある2色
このラウンド長財布はダークブラウンとブラックの2色展開。どちらも決して派手な色味ではない。ブラックは革の質感や弱めの光沢感も影響してか、深く濃い色ではなく、少し淡い黒。ダークブラウンも同様に深すぎることのない発色となっている。硬い印象のブラックか、少し洒落感のあるダークブラウンか、すぐに決まらない方も多そうだ。
カーブ箇所には考えがある
実はこのくるみ玉を施すことでより作りが複雑になっている箇所がある。それがファスナーのカーブ部分。ここには引き手を引く力による負荷がかかりやすく、破損の原因に繋がり易い。そのため、カーブ箇所はそのトラブルを見越して緩やかな曲線を描くように作り、負荷を軽減させた。この曲線は数ミリの縫い代に影響が出ないよう左右対称にファスナーテープを縫製する(※図②)が、柔らかいシルキーカーフで丸みを帯び立体的なくるみ玉があるとなると通常よりも難易度が高くなる。ファスナーはまさに職人技術の高さがはっきりと見てとれる部分なのだ。
カード段に宿る“Alt81らしさ”
8枚収納可能なカード段は一見、何の変哲もないように見えるが実にAlt81らしい作りが隠されている。まず、指やカードが触れることで起こる革の伸びや切れを防止するために革の断面を包み込むようにして裏側に折り返す「へり返し」を施し、更にその上からステッチをかけている。また、そのヘリをよく見ると上部にピリッとネン(縁に施すライン)が引かれている。柔らかい革質に引き締め効果のあるネン引きはこの上なく上品だ。最後にカードポケットの裏。目には見えないこの箇所には摩擦の少ない起毛生地が使われており、カードの出し入れもスムーズになっている。
内装の秘密
長年、色々なラウンド長財布を使い続けてきた方はこの内装の底を見ると気が付かれるかもしれない。実は内装の底は贅沢にも一枚革のシルキーカーフで仕立てた構造になっている。財布を開いた時の高級感とすっきりとした印象、出し入れする際に紙幣が引っかからない、他の部屋に収納物が移動しないなどの利点があるが、一枚革ではないものと比較すると製作にはかなり手間がかかる。だが、こういったひと工夫が持ち主をさりげなく嬉しくさせる。
内装の底=一枚革で仕立てている
小銭入れに極上の使用感を
ラウンド長財布で軽視されがちなのが小銭入れ。マチが薄すぎて中身を取りにくいものも多いがこの小銭入れは片マチが大きく開くように設計されており中が見やすい。さらに小銭を取り出す際に見えにくい奥の下部分に曲線のステッチをかけ小銭が挟まるのを防ぐひと手間を加えた。また、引き手の大きさも考慮。小銭入れの引き手が小さいと外ファスナーを閉めている時に中で動いてしまう。これが外ファスナーを開ける際に変にひっかかり、破損に繋がりやすい。そのため通常よりあえて大きめに設計。閉める際に内側に仕舞うクセを付ける必要はあるが、小さな引き手と比べると使いやすさと壊れにくさは明らかに違う。
一枚革の蛇腹は美しい
財布を開いた時に見えるマチの蛇腹は通常、複数枚を繋ぎ合わせて作ることが多いが、見た目をすっきり綺麗に見せるために贅沢に一枚革で仕立てた。革の型紙を作る作業が非常に複雑で難しくなるが、その分、財布を開けた時の見え方が美しい。また、蛇腹にもヘリ返しを施し、しっかりとステッチをかけている。お札や手がよく触れる箇所だけに、長く使っているとステッチをかけているのといないのとでは差が出てくるのだ。
引き手へのコバ処理
ファスナーの引き手は2つあるが、どちらも断面が美しく見えるように丁寧にコバ処理を施している。細かいところだが、よく使用するからこそしっかりと作り込んだ。
糸処理にもひと手間
通常、糸処理は縫製した後に糸を短く切り軽く熱処理をするだけの場合が多い。だがAlt81ではミシンで縫製した後、糸にわざわざ糊を付け針穴に挿し込む「糊止め」を施している。手間はかかるが見た目に美しく、長く使う中で使用中の糸ほつれが起こりにくい作りになっている。
※こちらの画像は別商品の「糊止め」をしている画像です。
page_ラウンド長財布01
- 価格
-
¥ 50,000 (税込)
- 商品コード
-
108150008 〜 108150066
- 備考