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革模様を引き立てる透明感を持つ革

#05 ルガトショルダー




その奥行が人を取り込む

ルガトショルダーを一言で言うと「奥行のある革」。銀面(革の表面)に施された光沢が透明感と艶感を演出し、ショルダー(牛革の肩の革)が持つトラ模様(関節のシワ)などの革本来の表情を立体的に浮かび上がらせる。他の革では味わえないこの透明感から得られる奥行がルガトショルダーに言い知れぬ高級感と革本来のワイルドさの両方の印象を与えている。また、特徴の一つに独特な発色がある。革のトラ模様によって色の濃淡が生まれ、これも革に奥行を持たせる一端となっている。ここまで特徴的な発色をする革はルガトショルダー以外になく、ひと目見ただけでルガトショルダーだとわかってしまう。パンッと張った銀面はかっちりとした印象も与えるため、ビジネスシーンにもマッチ。光の角度によって変化するその表情は四六時中一緒にいる持ち主を飽きさせることがない。


再び艶が上がっていく

この革の経年変化は少し独特だ。最初から非常に高い艶があるため、「使い続けると艶々になる」といった通常の変化がない。だが、だからといって変化しないわけではないところがルガトショルダーの面白いところ。革が非常に硬質で初めから艶があるため、傷が入ると少し目立ちやすいが、とにかく気にせずに使い続けて欲しい。ある程度、使い込むと表面の艶が落ちつき、一度マットな質感になる。そしてそこから、革本来の艶が再び上がっていくというとても不思議な経年変化が起きる。この変化は長年使い続けていかないと味わえないもので、ルガトショルダーならではの面白さ。色によっても経年変化後の発色は当然異なるが概ね、濃くなっていく傾向がある。そのあたりはお客様の使い込んだ商品を撮影させていただいた「使ったからわかること」を参考にしていただきたいが、これもあくまで一例だということもお忘れなく。

この革を使った商品のレビュー一覧はこちら>


美しい銀面

北ヨーロッパ産ステア(生後3〜6カ月以内に去勢され、生後2年以上の雄の成牛)のショルダー(肩部分の革)を使用しているルガトショルダー。この部位には3つの特徴がある。1つ目は繊維密度が高く、肉厚で丈夫な革質であること。太さの揃った繊維束同士がよく絡み合い、さらにその間に細かい繊維束が混じっており硬く逞しい感触が得られる。2つ目は革に出る模様。ショルダー特有のトラ(首や肩にある太いシワ)が多く見られ天然の革らしい表情が愉しめる。3つ目はパンと張った美しい銀面(革の表面)。ルガトショルダーはこれらショルダーならではの長所を存分に堪能できる革として親しまれている。


  全てはトラ模様を引き出すために

ルガトショルダーはドラム(大きな樽)の中に木の皮や果実から抽出された植物の渋・タンニン液のみでなめすフルタンニン(通称「フルタン」)というなめし方法で作られている。フルタンは時間がかかるが革に負担をかけず芯までじっくりとなめすことが出来、また革自体が非常に丈夫になる。革らしい風合いを最も引き出すことができるなめし方なのだが、ルガトショルダーは通常の革の2倍の時間をかけて鞣しを行っている。

この革を製革する上で特徴的とも言える工程が、染料仕上げ。染料を使用して染めることで革全体に濃淡のある色ムラが生まれ、この色ムラが革が本来持つ天然の表情をより引き立てる。また、艶加工も独特だ。見た目の印象に大きく影響を与えているこの艶は水性光沢剤で熱を利用して施したもの。染料と光沢、それぞれが相互に引き立たせ合ってはじめて独特の透明感と深みのある革色を生んでいる。当然、この染色に使用される染料をはじめとする薬品関係もこの革独自のもので一切が企業秘密となっているため、同様の革を作ろうとしても不可能。ルガトショルダーの艶麗な光沢がもたらす革の奥行を存分にお愉しみいただきたい。

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革模様を引き立てる透明感を持つ革

#05 ルガトショルダー


1.特徴:
その奥行が人を取り込む

ルガトショルダーを一言で言うと「奥行のある革」。銀面(革の表面)に施された光沢が透明感と艶感を演出し、ショルダー(牛革の肩の革)が持つトラ模様(関節のシワ)などの革本来の表情を立体的に浮かび上がらせる。他の革では味わえないこの透明感から得られる奥行がルガトショルダーに言い知れぬ高級感と革本来のワイルドさの両方の印象を与えている。また、特徴の一つに独特な発色がある。革のトラ模様によって色の濃淡が生まれ、これも革に奥行を持たせる一端となっている。ここまで特徴的な発色をする革はルガトショルダー以外になく、ひと目見ただけでルガトショルダーだとわかってしまう。パンッと張った銀面はかっちりとした印象も与えるため、ビジネスシーンにもマッチ。光の角度によって変化するその表情は四六時中一緒にいる持ち主を飽きさせることがない。

2.経年変化:
再び艶が上がっていく

【mark_ラウンド長財布02/ 3年9カ月使用】

この革の経年変化は少し独特だ。最初から非常に高い艶があるため、「使い続けると艶々になる」といった通常の変化がない。だが、だからといって変化しないわけではないところがルガトショルダーの面白いところ。革が非常に硬質で初めから艶があるため、傷が入ると少し目立ちやすいが、とにかく気にせずに使い続けて欲しい。ある程度、使い込むと表面の艶が落ちつき、一度マットな質感になる。そしてそこから、革本来の艶が再び上がっていくというとても不思議な経年変化が起きる。この変化は長年使い続けていかないと味わえないもので、ルガトショルダーならではの面白さ。色によっても経年変化後の発色は当然異なるが概ね、濃くなっていく傾向がある。そのあたりはお客様の使い込んだ商品を撮影させていただいた「使ったからわかること」を参考にしていただきたいが、これもあくまで一例だということもお忘れなく。

この革を使った商品のレビューはこちら >

3.原皮:
美しい銀面

北ヨーロッパ産ステア(生後3〜6カ月以内に去勢され、生後2年以上の雄の成牛)のショルダー(肩部分の革)を使用しているルガトショルダー。この部位には3つの特徴がある。
1つ目は繊維密度が高く、肉厚で丈夫な革質であること。太さの揃った繊維束同士がよく絡み合い、さらにその間に細かい繊維束が混じっており硬く逞しい感触が得られる。2つ目は革に出る模様。ショルダー特有のトラ(首や肩にある太いシワ)が多く見られ天然の革らしい表情が愉しめる。3つ目はパンと張った美しい銀面(革の表面)。ルガトショルダーはこれらショルダーならではの長所を存分に堪能できる革として親しまれている。

4.製法:
全てはトラ模様を引き出すために

ルガトショルダーはドラム(大きな樽)の中に木の皮や果実から抽出された植物の渋・タンニン液のみでなめすフルタンニン(通称「フルタン」)というなめし方法で作られている。フルタンは時間がかかるが革に負担をかけず芯までじっくりとなめすことが出来、また革自体が非常に丈夫になる。革らしい風合いを最も引き出すことができるなめし方なのだが、ルガトショルダーは通常の革の2倍の時間をかけて鞣しを行っている。

この革を製革する上で特徴的とも言える工程が、染料仕上げ。染料を使用して染めることで革全体に濃淡のある色ムラが生まれ、この色ムラが革が本来持つ天然の表情をより引き立てる。また、艶加工も独特だ。見た目の印象に大きく影響を与えているこの艶は水性光沢剤で熱を利用して施したもの。染料と光沢、それぞれが相互に引き立たせ合ってはじめて独特の透明感と深みのある革色を生んでいる。当然、この染色に使用される染料をはじめとする薬品関係もこの革独自のもので一切が企業秘密となっているため、同様の革を作ろうとしても不可能。ルガトショルダーの艶麗な光沢がもたらす革の奥行を存分にお愉しみいただきたい。

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